顧問先の新規獲得に精を出す税理士先生、会計士の先生は多いですが、気がつかないうちに既存顧問先へのフォローがおざなりになる先生も少なくありません。
「今までお世話になりました。」「友人が税理士になって開業しますので…」なんて言われて、顧問契約を解除された経験はありませんか?
その場合はたいていは税理士の乗り換えです。
もちろんやる事はやっているでしょうし仕事が雑とは言わないのですが、乗り換えられる税理士先生って、顧問先に対して税務申告や決算書の作成など、必要最低限の税理士業務しか行っていないんですよね。
もしも心当たりがある税理士先生は、価格以外の理由で顧問先を解除される可能性がありますよ。
一般的に、顧問契約を結んでから社長さんとの関係性が2年、3年と付き合いが長くなってくると、ついつい顧問先へのフォローが雑になってしまうものです。
中間納税の伝え遅れは税理士乗り換えにつながります
例えば、私がよくあると考えている事例がコレ↓
中間納税の金額や支払い期限日を顧問先に伝えていなかったというケース。
税理士先生にしてみれば、中間納税をその時期に支払うのは当たり前ですし、「昨年度の数字からしてだいたいこれくらいの金額だというのは社長さんも把握しているだろう…」と考えるかもしれませんが、それは税理士先生側の勝手な憶測にすぎません。
社長さんの中には中間納税の存在すら頭にない社長さんだっているんです!
なぜなら、お金のことは税理士先生に一任していると思っている経営者は意外と多いから。
例えば中間納税がかなりの金額の納税になり、
「この金額を来週の水曜までに支払う事になります。」
なんて税理士先生から突然言われても、社長さんにとってみれば寝耳に水なわけです。
「え?!もっと早く言ってよ!」
となるわけです。
これだけでもう税理士に対する不満が募りますし、こういう小さな不満が積み重なると「この税理士先生はダメだ」ということで、いずれ乗り換えにつながります。
だから毎年毎年、仮に社長さんが中間納税の金額や日にちを確実に把握していたとしても、ちゃんと数か月前から中間納税の支払いに関してリマインドをしておかないといけません。
税理士先生にとっての当たり前は社長さんにとっての当たり前ではないからです!
仮に会社のキャッシュフローが悪くて支払えないような場合でも、中間申告をしたり、分割にしたりして乗り切れるかもしれません。
しかし、乗り切れたとしても中間納税の伝え遅れはかなり高い確率で顧問先の社長さんは苛ついていると思います。
あるいはキャッシュフローが潤沢で支払い自体になんら問題は無かったとしても、税理士先生に対しては「大きな額の支払いがあるなら先に言えよな!」と内心は思っている事でしょう。
それまでの関係性があるから顧問契約を解約されないものの、こういう失態が続けば顧問契約を解消されるのも時間の問題です。
これらはすべて、顧問先へのホスピタリティーが足りていない事が原因でしょう。
顧問料だけとって何もしない税理士先生もそろそろアブナイかも?
税理士先生は「顧問料」というものを法人からとってます。
月額課金というのは意外と忘れられないもので、しっかりと月末などに税理士先生への顧問料が通帳から引き落とされている事は社長はしっかり認識しています。
だからこそ、
「なんで何もしないのに毎月5万円も引き落とされてるんだ?」
という不満も募り勝がちです。
相手が法人なら顧問料を毎月貰うというのは税理士にとっての当たり前かもしれませんが、これも税理士側の勝手な考えです。
特に今どきの若い経営者の間では「そもそも顧問料って何だ?」「何もして貰ってないけど?」という認識の経営者が多いのも事実です。
せめてメールや電話の1本くらい送って様子伺いをしましょう。
たったそれだけで受け取られる印象は全く変わりますから。
このように、顧問契約を結んで数年もすれば顧客フォローが本当にいい加減になっている税理士先生は多いので、一度見直してみると良いと思います。
顧問先が多くて1件1件メールを送るのが面倒だというのなら、ちゃんと所長先生自身がメールを書くという前提なら、それをメール配信システムで顧問先へ一斉送信してもOKです。
「自分はちゃんと気にかけて貰っている」と社長さんが受け取れば良いんです。
新規顧問先を1件獲得しても、1件顧問先が減ってしまったら、意味がありませんからね!?
たった1本の電話、1本のメールがこの先の数十万円、数百万円を引き留めることにもなるわけです。
新規顧問先の営業ももちろん大切かもしれませんが、顧問先も大事にしてあげて下さい。顧問先への厚いフォローが、紹介につながる可能性だってあるのですから。
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