税理士法人が増えた結果として、最近では“サラリーマン税理士”も増えました。
要するに、独立せずに他の税理士や会計士の事務所に勤務する有資格者の事です。
まあ、今はのれん分け制度も少なくなって、独立するからと言っても顧問先を引き継いで辞められなくなっている現状を考えれば、「それならリスクを負って独立せずに、勤務税理士のままでいよう」と考える気持ちもわかります。
怖いですもんね。
もちろん所長先生からしてみても、有資格者は貴重だと思うんです。
私は過去にサラリーマン税理士の方と話す機会が何度もあったのですが、「仕事のやりがいはありますよ」とは言いつつも、やはり心の底では過半数の方が「本当はできる事なら独立したいよ」という本心が見え隠れしていました。
誰かの庇護のもとにいれば、税理士事務所が廃業でもしない限りは生活が脅かされるリスクは軽減されるとは思いますが、サラリーマン税理士の方、果たしてそれで良いんでしょうか…?
税理士資格の取得に何年かかってるんですか?
「今の仕事環境は気に入っているよ」というサラリーマン税理士の方、では一度振り返ってみて下さい…
税理士資格の取得に何年かかりましたか…?
4年で合格しましたか?5年ですか?6年ですか?
きっと、多くの方が何年もかけて血のにじむような苦労の末に取得した税理士資格だと思うんです。
資格勉強にTACやLECなどで20万くらいも使っている事でしょう。
考えてみて欲しいのですが、人生の80年の中で、4年や5年を税理士試験の勉強に費やしているわけですよ?
30代で税理士資格を取得した方は、20代の若い頃を遊びではなく勉強に捧げたんですよね?友人や恋人と遊ぶ時間を削ってまで勉強したんだと思います。
40代や50代で取得した先生は、きっと家族との時間を犠牲にして勉強に打ち込んだんだと思います。
失礼を調子で言わせて頂きます。
その数年にも渡る努力の結果が、サラリーマン税理士だと、あまりにも費用効果が悪いと思うんです。
4年や5年もあれば、早い同期の方では出世して年収1000万を超えているでしょうし、それだけの歳月が流れている間に、もしも税理士資格の勉強をしなかったとしたら、仕事においての色々なスキルアップや人脈形成などもできたと思うんです。
税理士資格を取得した結果が、結局雇われの身の、年収1000万や1500万そこらでは、あまりにも費用対効果の悪い勉強期間だったと思いませんか?
40代や50代で年収がそれくらいだと、税理士資格が無くても十分可能でしょう。それにも関わらず、税理士資格を取得したのはなぜですか?
少しでも人生をプラスにするためですか?
そして更に言えば、税理士資格を取ったからと言っても今の時代はもう安泰とかではなく、税理士の仕事は替えのきく仕事、ロボットに代わられる作業だとも言われていますよね。
税理士事務所で勤務している限りは、貰える給料の上限だって見えているわけですし、結局は税理士であろうとも、所長先生の言いなりという要素は否定できないのです。
だから収入も自分の生き方もコントロールするためには、やはり独立した方が良いと思うのです。
人生の中の貴重な4年や5年を使ってせっかく取得した税理士資格なわけですから、それを勤務税理士として使用しているだけではあまりにも勿体ないのです。
かけた膨大な歳月に対するアウトプットがあまりにも悪すぎるんです。
集客さえできれば事務所経営は十分できます。
今からでも遅くないので、サラリーマン税理士の方は、ぜひ独立する事を視野に入れて活動をして頂きたいなと個人的には思います。
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